theoria(テオーリア) まるみの 湯気の向こうに 見えるものを心の眼差しで観想する 小さな旅へのいざない

おいしい思ひ出 9

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オリーブの砂糖漬け

おいしい思ひ出

いよいよ蒸し暑くなってきた今日この頃。朝起きるだけでぐったり。

最近のお気に入りはね~


おいしい思ひ出

オリーブの砂糖漬け。

オリーブと砂糖だけなの。
使っているのは砂糖なのに、甘すぎずにとがった味じゃないのね。

国産のオリーブじゃなくてスペイン産なのがちょっと残念なんだけど、
純粋に、ほのかなオリーブの味と砂糖の味だけなのね。


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朝起きて紅茶を飲みながら、1粒、2粒、食べてから出かけるの。

食べた後はしばらく、ほんのりとオリーブの香りと酸味と、
シンプルな砂糖の甘さとが口の中に残っていて、
それが朝一番のエネルギーになって体を巡るような気がする。











十勝 <植えるCAFE>

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私の今回の十勝への旅の大きな目的は、このカフェのランチをいただくことだった。

何年か前から気になっていたのだけれど、北海道では車が運転できないと行きたくてもいけないところがたくさんある。

十勝帯広空港から車で10分もしない畑の中、行きはタクシーで2,000円弱、しかし帰りは迎車料金が1,500円かかり3,500円となるような場所にある。



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1,800円のランチはかなり割高になるが、それでも行ってみたいと思わせる何かがあった。


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予約をして2時に到着すると、もうランチタイムからはずれていたので店内は食事を終えた女性客が2人。


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木造りのシンプルで気持ちよい空間だった。


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私たちはピュレの上にのった<ウド>を楽しみながらゆっくり食べた。
ウドの味わいもさることながら、薄味だが滋味が伝わってくるピュレを、お箸で残さずいただいた。

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オリーブオイルで調理された<はりぎり><ワラビ><行者ニンニク><二輪草><コゴミ> などの6本の山菜を、それぞれの違いを知覚しながら1本ずつ味わい、
<たけのこ白菜>という野菜の上にのった小さなサーモンを食べ、グリーンアスパラガスを1本食べ、そして北寄貝を食べた。


おいしい思ひ出


おいしい思ひ出


おいしい思ひ出

モチモチとしたいい香りのパンに薄くスライスされたチーズをのせて口に運ぶ。
噛んでいると、歯ごたえあるパンの小麦の香りとチーズの香りが一体となって、
噛み続けていると次第に甘さが増して、飲み込むのが惜しいと思った。


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タラの芽のほろ苦さ、小さなポテトのもちっとした旨み、
ほんの一切れの、しかしとてもおいしい豚肉の下にはゴボウのソース。


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ホワイトアスパラガスの上のルッコラの新芽と花の、苦みとピリッとした刺激。


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食事の量は僅かなものだけれど、なんという満足感。満腹感。
そして充実感。

デザートを食べ終えたときには、旅のはじまりなのに、ここで完結したような気分であった。


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ハーブティーは、ドライとフレッシュを。
「前にある庭でお好きなハーブを摘んでください」と。

時間があったらそんな経験もしたかったのだが… 今日はおまかせで。


おいしい思ひ出

爽やかなフレッシュハーブティーを、私は初めて「おいしい」と感じた。今まで飲んでみておいしかったものはなかったのだが。
ドライも、とても味わいある。

「命をいただいた」
そんな思いだった。


おいしい思ひ出

「命をいただき、それが私のエナジーとなる」

東京から移住されたらしい、若いご夫婦がやっている。
きっと十勝の大地に恋したんだろう。




これを書いてしばらくしてから気が付いた。
40過ぎたら<若い夫婦>とは言わんだろ~ と。
自分の年からしたら若い夫婦なんだけどね。
で、改めて。

中年のご夫婦がやっている。
今も十勝の大地に恋をし続けているんだろう。









大桃豆腐

おいしい思ひ出

ちょっとムシッとしてるから豆腐でも食べるかね~

おいしい豆腐には不自由してないの。
家から歩いて5分もしないところに、とってもおいしい豆腐屋さんがあるから。

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裏通りの、町の豆腐屋さんだよ。
でもね~ なんかすごくココロザシ高いのね~ 
大豆、にがり、豆腐にかける情熱がヒシヒシあるのね。

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今日は定番の絹豆腐1丁食べよっと。あ、揚げとお味噌も買おっと。

おいしい思ひ出

あ、がんもどきも買おっと。

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揚げはフライパンでサッとあぶってそのままお醤油ちょっとでもおいしいし、
大根おろしドヒャッとのせてショウガをちょっとすりおろして食べたりするとちょ~うま~。

呑ん兵衛も涙じゃ。


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絹にはこの間北海道に行って通った街、音更(おとふけ)産の大豆使用。
豆腐の種類によって国産大豆の産地が違う。

おいしい思ひ出

やわやわ~ ぷるぷる~。

そのまま何もつけずに口に入れると、まるでデザート!
な…なんでこんなに甘いのでしょうか。

残念なのは、池袋の水がね… 
これで水が良かったら、無敵の味だね。

おいしい思ひ出

半分はそのままどんどん食べちゃいます。そしてもう半分には、大好きな夏の味覚、青ジソたっぷり、お醤油ひとたらし。

おいしい思ひ出

薬味によって味が全く変わり、鰹節でも変わり、いくら食べても飽きない。
もちろんお醤油もいいものを使いましょうね、せっかくのおいしいお豆腐なんだから。

1丁ぺろっといってしまいます。おなかいっぱいです。しばし動けません。

あ~~~ 180円のしあわせ!!









鬼子母神 <和邑>



先週の昼ご飯は悲惨だった。
もともと昼ご飯を食べられる店が少ない場所、そのうえ考えるだけでなんとなく気が滅入るような、つまり食欲がわかない味の店ばかり。
いっそコンビニのお握りでもいいくらいなのであるが、お握りを買ってどこで食べるか… ないのね。

情熱もなく、が、おなかはそれなりにすき、仕方なく自家製酵母パンを作ってますって店に。
よくあるやつね、たんなる自己満足の店。
ランチ、サンドイッチかスパゲティしかなく、スパゲティを頼んだの。
<筍のペペロンチーノ>だってさ~ なんかすごくいやな予感。

予感的中。
午前中に茹でたらしい乾いたスパゲティを筍やらウドやらしめじと炒めたやつに香りのない三つ葉みたいな葉が載ってる。
「これは何ですか?」と指さすと
「香菜です」
「はっ!!」 (全然香りがしないので助かったけど)


量はやたらあるけど入ってるものの味もせず、スパゲティはパッサパサ~
涙。 これにコーヒーが付いて950円!




おいしい思ひ出

その次の時は「そういえばあの辺に入ったことがない店があったな」と思い、
たまたま年増の<かげろう姫>が一緒だったから、あそこ行くか~となり
「あそこ、確かスパゲティ屋よね」「えーっ そうなの?」
もう面倒だから行くことに。

<春キャベツとベーコンのクリームソース>だってさ。
段取り悪くてなかなかこないしさ、やっときたのはクリームもキャベツもベーコンもちょびっとの皿よ。
食べているうちに麺が乾いてバサバサになってきて、半分残す。
これに菜っ葉の切れっぱしみたいな葉が2~3枚のサラダと機械で淹れてヌルヌルの泡が表面を覆っているコーヒーが付いて1,000円!


翌日も<かげろう姫>と一緒で、
「もうタバコすえるいつもの茶店でいいね」ってなったわけ。
そこの日替わりランチの味はひどいが、そして1種類だが。
それが食べたくなければあとはハヤシライスとピザトーストしかないのね。

で、行ってみたら本日のランチは<スパゲティ・サーモンのクリームソース和え>ですと。
ガーン!  食欲減退! 
食べているのをチラッと見ると… うーん…
初めて食す<ハヤシライス>にするか…
しかし、この<ハヤシライス>なる代物、
以前<かげろう姫>が食しているのを見たことがあるが、
茶色のどろっとしたものがまずそうな飯にかかっていて、固そうな肉の切れ端が入っている悲惨なもの。
しかしもう、どーでもいい!と頼む。

まず小さなカップに入って缶詰のスープが出てくるが、これ、しょっぱすぎて飲めず。
して小さいボウルにミニサラダが付き、唯一の野菜だと思うとモサモサでも機械的に口に運ぶしかないのね。
出てきた<ハヤシライス>と称されるものは、多分ハウス・ハヤシライスの素を使ってるからそう名付けたんだと思います。
肉片は噛みけれず口から出して目立たないよう皿に戻す。玉ねぎ片はクッタンクッタンしているが、あんまり入っていないので、茶色のハヤシライスの素でまずい米を食べるしかない。

こんなもん、よく金取って出すなあ、と思う。
あ、やってる若い夫婦はいい人よ。
これにコーヒーが付いて1,000円也。

わたしゃ贅沢じゃないのよ、ぜんぜん。
こういうものよりコンビニのお握り2個で十分!!!

なんという代物を食べさせられ続けているんでしょね、私たち。
先週はそうとうフラストレーションでしたね~

家に帰って、卵2個、バターたっぷりでオムレツ作り、出来上がって卵ふんわり中とろり、粉チーズかけお醤油ちょっとかけて、なんてうまいんだー!!!




おいしい思ひ出

和邑。

散歩の途中で見つけた。
お昼過ぎ、おなかすいていなかったけど思わず入ってしまった。

<せいろ> 1,000円だったけど、すごくうまい。
高くはないと思った。

正面から蕎麦と向き合って日々精進している人が作っている感じがした。

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この日の夕方は私たちだけで、大変静かで、そしてどこかキリッとした空間でいただけた。

この店は静かだ。
ご主人が奥で調理している音が聞こえる。


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3色盛り。
大根おろしと晒しネギ。

私は山葵好きだが、ここはこれでいい。

つゆに僅かに蕎麦をひたしすすりあげると、まず蕎麦の香り、その後つゆの香り。
歯ごたえと喉越しを一気に味わい半分くらい食べた時点で、大根おろしとネギを入れて別の風味を楽しむ。


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<せいろ><しらゆき> 変わりそばは<蓬>

しみじみとおいしい蕎麦をいただく。目と舌と脳が歓喜する。

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最後に今はなき目黒の一茶庵を思い出しながら、そばがきの入った<蕎麦しるこ>を。

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美人の女将さんに会釈して、
帰りの「ごちそうさま」の一言は、こんな店のためにある。









池袋 <すずめや>



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あ~ 薬飲んで偏頭痛治まったから<すずめや>にどら焼き買いに行くか~
まだお昼前だし。今ならまだあるはず。

ブクロのジュンク堂の裏にあるの。

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自宅の一角かな? 昔はなかった。何年か前に通ったら何の店?みたいにできていた。
売り切れたら終わりみたいで、夕方行っても閉まっている。

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私にとってはつまり仕事がなくて暇なウイークデーしか買えないのね。

<虎屋> 赤坂のどでかいビルとデパートでご商売。
<うさぎや> 上野広小路にそれなりのビル建てた。
<すずめや> 自宅の一角でこぢんまり。

おいしい思ひ出

あ!
10円値上がりして150円になってる!

でも十分に納得のお安さよ~ おいしいの。
1個200円のどら焼きとか、1杯950円のクリームあんみつとかって、ぼったくりだよね~

ここに置いてある種類しかない。今日は柏餅があった。

おいしい思ひ出


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この6個250円の「茶玉」というお菓子は、小豆餡を砂糖でくるんで抹茶をまぶしたものなんだけど、外がカリッとした歯触り、中の小豆の柔らかさとのコントラストがなんともいえず、抹茶の香りと苦みが甘さを抑えて、気が付くと6個なくなっているんです。

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どらの皮はふっくら系ね。

餡、たっぷり入ってるので、真ん中が盛り上がってる。
そのたっぷり感が手のひらに、確かな重さで伝わってくるの。


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餡は上等な小豆の粒の形が保たれていて、皮は柔らかく、それが口の中でホロッと崩れるとき
小豆のいい香りが鼻に抜けて、ほどよく甘く
「これぞ日本の庶民の和菓子」って思うのよね~。


おいしい思ひ出

すごくきれいな柏の葉にくるまれていた。

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しっとりと湿った葉と餅の表面が、写真を取っている間に、あっという間に乾いていく。

大変大変~! いそいで頂かなくっちゃ!!!







十勝 鹿追町 パティスリー・ロク



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見た目の第一印象は <不器用> な いでたちだった。


洗練は片鱗もなく、研ぎすまされた感覚の気配もなかった。

どちらかと言えば愚直に、不器用に、そして一途な、
たぶん若さの持つひたむきな熱意がそこに見えたように思った。



おいしい思ひ出



食べてみて、その通りの味だと思った。

彼の周りにはいい素材が溢れるほどあり、それは手を加えなくても十分においしいものたちで、
それらを使ってわざわざ作る菓子であるならば、
わざわざ手を加えることでその味を損ねることなど論外であるということに、
若きパティシエは日々向き合っているのだろう。



おいしい思ひ出



そこには冒険や斬新さの追求はないけれど、
ミルクとバターと果物と小麦のあるべきおいしさの味と香りと、
それをありのままに<菓子>という形でこの世に送り出そうとしているパティシエの思いを感じて、


食べた人たちは幸せになる。







おしること花見

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桜は咲いたけど気持ちが沈んでしまって…

鹿追町で買ってきた手茫豆で、白いんげんのおしるこを作ろっと。



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私豆煮るのうまいのよ。母がやっていたのの見よう見まねだけどさ。
茹でて沸騰したら<しわ伸ばし>するの、茹でこぼして。
おいしそうにできたから、抹茶たくさん入れて白玉団子を作り、中に入れて春色しるこにしてみました。



おいしい思ひ出

ほろ苦い抹茶、香りよく、白いんげんの独特の舌触りと合っておいしかった。



おいしい思ひ出

1人でいるのに寂しさなんか今まで感じたことはないんだけどね…

今日は… なんだか寂しいブクロの花見であった。








釧路 ガストーラ


おいしい思ひ出

タクシーで前を通ったことがあったのね。
「ふーん… 釧路でフレンチね… どうなんでしょ」って思いながら。

おいしい思ひ出

今回、ちょっと飛行機の時間がずれたので、ここを思い出し、お昼を食べることにしたんです。
駅からタクシーで1,000円ちょっとだし。

おいしい思ひ出

若い夫婦2人ですべて切り盛りしているらしい。
メニューの説明も、とても丁寧にしてくれる。

前菜・メイン・パンとエスプレッソまたは紅茶、で、1,575円から。

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自家製の温めたパン、香りのいいバター。
表面はハードで、中は柔らかめ、けしの実のプツプツもよく、こんなおいしいパンがおかわり自由なんですって。

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斜里で採れた、新しい品種のサヤクイーンというジャガイモのポタージュ。
パンと一緒だと、これだけで食事になる。
熱くしたスープ皿もありがたいし、ジャガイモの味と、そして乾燥したパセリがとてもよく香り、おいしくいただけた。

おいしい思ひ出

釧路産 ホッケのポアレ クレソンソース添え

上に載っているのは、カリフラワーとブロッコリーの交配種だそうで、その柔らかい緑も春を告げて、トマトソースとクレソンのソースをからめていただくホッケもなかなかおいしかった。

おいしい思ひ出

私はデザートを食べたかったので、パンはもう諦めたのだが、
本当はパンを食べながらメインディッシュ、そんな味付けだったので、
ちょっと無理してでもパンをいただくべきだった。

脂ののったホッケは、おいしい脂を臭みなく調理してあり、
私の好みの魚ではなかったが、これもおいしくいただけた。


おいしい思ひ出

紅玉とマスカルポーネのアイスクリーム。容器は熱々。これは別注で600円。
紅玉の酸味を活かすコンポートになっていて、濃厚なアイスが溶けてからまると、
リンゴとチーズの香りが渾然一体となって、たいへん満足な締めくくりとなった。

おいしい思ひ出

エスプレッソを持ってくる前に、タクシーをお願いしたら、
1分くらいで来ちゃったの! はや~~~!

さすが釧路!

エスプレッソ飲むまで待っててもらった…

最後は慌ただしかったけど、釧路のフレンチ、なかなかでした~
若い2人が頑張ってます。







十勝帯広空港のソフトクリーム


おいしい思ひ出

帯広空港2Fの端のほうにある、軽食カウンターの店のソフトクリーム。
250円とか280円くらいだったか。

やすいっ!  おっきい!!  おいし~いいっ!!



おいしい思ひ出

クリーム感たっぷりでトロ~ンと。私の顔も目もトロ~ンとなったのでした。
出発までの落ち着かない待ち時間、最後に〆の北海道を味わえた、
幸せなおいしい思い出。

これに比べると釧路空港1Fの330円のソフトクリーム、ジョリジョリしててまずい! 高いし!
素材の牛乳のおいしさは感じられるのに…

まちこが釧路空港の保安領域内のANAフェスタで買ったソフトクリーム。
売り場のおねーさんが機械の操作がうまくできなくて、どう見てもソフトクリームでないいでたち。
失敗作なんか、金とって売るなー! 売る前に機械の操作方法、教育しておきなさーい!











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