(2010年12月26・27日 2人泊 1泊目@13,800円 2泊目掃除なし・アメニティなしで2,100円引き@11,700円)
そう、クリスマス寒波到来で…
すごくいい感じに降ってます。
雪…
「そろそろお願いね」と言われてからずいぶん経ってしまったから、
ここはしっかり雪見の露天を味あわせてあげなきゃね~
酒豪のおねえさまに。
もっとも私は、最近アルコールはほとんどおしめり程度になっちゃってるので、お酒は1人で飲んでもらわにゃならんが。
可愛~い!
雫石駅前の、綿雪帽子の赤いポスト。
予約の時に聞いたのですが、チェックインまで待たなきゃならないようだったら他の温泉を考えようと思ったのだけど
新幹線の時刻に合わせて、早く迎えに来てくれました。
少しでも早く宿に入りたいから、ありがたかった。
だって雫石駅周辺、雪の中をおしてまで行きたいところなんぞありゃしないもの。
しんしんと降る雪の中を20分ほどで、着きました~
たいへん立派な建物、ゴージャスな造りの吹き抜け。
フロント。
ゆるいカーブを描く横長の構造。今回3階のお部屋。
2ベッド、その奥に和室、そして大きく取られた窓。
あ、室内禁煙。廊下に喫煙所あり。
床暖房が入っていて静か、そしてベッドも快適。
窓の外は、灰色の空から降りしきる雪。
小さなアナログのテレビ、電気ポットあり。
洗面台。お湯は豊富にすぐに出る。からの冷蔵庫、氷の入ったポット。
反対側にあるトイレはシャワートイレ。
部屋がある建物の上部に展望風呂があるが、まずちょっと離れたところにある露天付きの風呂に向かう。
こちらは日帰り入浴も受け付けていて、日帰りの人のためのかなり大きな休憩所完備。
男女別に分かれていて、入れ替えあり。
12月23日まで露天の工事をやっていたとのことで、その間の料金は安くなっていたが
せっかくだから工事が終わって大きくしたらしい露天を味わうべく、工事が終わった直後にしたのだった。
木造りの広々した脱衣所。だれもいない。
最も私たちはすごく早くチェックインさせてもらったので当然かもね。
シャワーの湯量は豊富で痛いくらい。洗い場もゆったりとしている。
換気扇は回っているが音はほとんど気にならず、木組みの高い天井で湯気もこもらない。
窓の外は雪景色。
お湯は下からも吹き上がっていて、大きな湯船が目にも心地よい。
お湯は透明でほんの少し色があるような。
かすかに温泉臭が漂う。
「循環で塩素のにおいがした」などと書かれたりしているようだが
私が入った限りでは塩素のにおいなどはせず、単純泉だが、しっかりとした特色を持つお湯であると感じた。
循環とはいえかなり放流もされていて、きちんと管理され、快適な温泉施設であると思う。
ドアを開けて露天に向かう。
階段を下りていくと、まったく同じ造りの露天が2箇所ある。ここが工事された露天らしい。
どちらも人がいなかった。
これぞ雪見の露天~
「いいわね~」「いいわね~ ついに雪見のお風呂だわ」
思えばおねえさま、連れていった山中温泉<こおろぎ楼>の露天は目隠しが多すぎて雪が見えず、
200%確実に雪見の露天に入れるはずだった旭岳温泉<アートヴィレッジ 杜季>はお母さんが亡くなって行けずに代わりにまちこが行き、今回3度目の正直、でやっと実現したのだった。
お湯の温度もちょうどよく設定されて、しばらくすると汗が吹き出し、ほてった体をさましながら、降る雪を見つめる。
雪に覆われた景色はどこも同じように見えることが多いが、私は白布温泉の<中屋 不動閣>、あのお風呂もまた忘れがたいものがあることを思い出した。
雪景色は…
見飽きることがない。
下からだけでなく、上から落ちる湯口もあり、お湯の温度が一定になるよう配慮されている。
積もった雪を手で固めて…
お湯に入れるとあっという間に溶ける。
当たり前だが、なんだか楽しくなっちゃって、飽きずにこんなことを繰り返して遊んじゃった~
上の展望風呂にも行ってみた。
わりと小さめ。目隠しがしてあるので、展望、ではないような…
下の風呂のほうが格段に良い。
食事は2階の眺めがいい食事処で。
コラーゲンボール入りの鍋。コラーゲンはやってる~
鳥肉入り。
牛肉の陶板焼き。
すごく柔らかってわけじゃないけど、しっかり牛肉の味。
お造りは鯉の洗いと甘海老、マグロ。茶碗蒸しは出来立てで熱い。
お燗1合で私はちょうど良し。おねえさま、私がそれ以上飲まないもんだからなんとなくストップか。
まあ健康にはこのくらいでいいでしょ。
おなかいっぱいでごちそうさま~
夜の露天も気持ち良かった~
空気のヒンヤリ感と、お湯の温かさとで、シワも伸びる~~~
じっくり入って汗が流れて、そして上がるときのソリッドな冷気の爽やかさ!
そんなに宿泊客がいるわけではないのに、長い廊下の暖房や煌々とライトアップされた庭。
なんとまあ、贅沢な造り。
地方公務員の施設って、お金持ちね~!
朝食も昨夜と同じラウンジで。雪、雪~~~
子供もたくさん。
バイキング形式で、和食のおかずはいろいろあったみたい。
私はこんなもんで。
1階の施設はどれも広々とこれまた贅沢な造りであった。
だれも使っていない読書室らしきスペース。
ロビーでは、おじさんが1人、新聞を読んでいた。
ほとんど雪は降らなかったのに、おとといから急に降り始めたとのことで、
50㎝ほどか… フロントに長靴はなかったので、散歩はできない。
雪の中、小鳥が5~6羽元気に飛び回り、木の枝に留まっていた。
年の瀬も迫り… お湯に足を伸ばしながら、そこはかとなく1年を振り返るような気分になる。
入れ替わったお風呂は木造り。
こちらのお風呂は、小さな戸の向こうに露天があるみたい。
露天は…
満足げなおねえさま1人。そう、またしても貸し切り。
今年1年、多少の波風はあれ、まあつつがなく過ごした。
私のサイトにはたくさんの人が訪れてくださったし、メールもたくさんいただいた。
しかし、こんなサイトでいいのだろうか…
だいたい、他人が旅行してどーしたこーした、というのを読んでも、面白いものではないのだ。
して、近代から現代まで、日本人はやたら温泉に入って紀行文を書くのだ。
そう、折口信夫だって書いている。
確か「日本人は紀行文が好きだが、いいものはない」みたいなことを。
そして「若山牧水が、哀愁と酒の気分を取り去って書いたら、もっといい方向にいったんじゃないか」みたいなことを。
うーん… だけど牧水から<哀愁と酒の気分>を取り去っちゃったら… 単なるガイドブック?
つまり皮肉?
そして…
日本人って、だれでも、どんな人でも温泉が似合う民族だと思っていたけど…
折口信夫って…
温泉が全然似合わない日本人だわね~ と思ったのね。
ほかに似合わない人っているかどうか考えたけど、誰も出てこなかったわ!
唯一無二の、孤高のナンバーワン!の温泉が似合わない人。
万が一、頭にタオルなんかのせて温泉に入ってる写真とかあったら…
ちょっと怖いかもね~~~
それはそうと。
猫も杓子も紀行文…
これはいけません。なんというかな~
それが分かってるのに、わざわざ自分もやるなんて。
私自身がやりたいのはそういうことじゃないような気がする…
うーん、まあサイトに写真をたくさん載せているから、そこへ行きたい人の参考にはなるかもね~
しかし、いまや情報はほかに山のようにあるからね~ 私がそれに加わったところで…
して、ある種の不自由さを感じるのは、何なのだろう…
おねえさまが頼んでおいたお昼の弁当を食堂に食べに行っているあいだ、
私は窓辺に座ってそんなことを考えたのであった。
日が暮れてくると、岩手山の姿も雪の中にかすんでいき、スキー場の灯りがキラキラとまたたいた。
しかし…
そう。
デジタルは数秒で白紙に戻せる。膨大なデータも、すべてなかったことにすることができる。
デリートする瞬間は快感だろう。それが強みだ。
本日はすき焼き。ちょっと甘めの味付け。
デザートまでしかりといただき、ごちそうさま!
えーっと、私はこんなもんですが、おかずはいろいろありますよ~!
ご飯とお粥を選べるし、おねえさま、シュウマイやら魚やら煮物やらお浸しやら、いろいろ食べていましたよ~。
リーズナブルで、そして施設は新しく清潔、お風呂も心地よく、窓からの風景も季節ごとに素晴らしいのでは、と思えるいい宿でした。
(夏はアブさんがいるかもね)
おねえさま満足! そして私も満足! の旅でした~。
帰りの車中
「私も1人旅してみようかしら」って言うから、
「ぜひやんなさい!」
でもって大宮で私が降りるときに
「またよろしくね」
あ?1人旅はどうした~って言ったら
「追々ね」ですって~
帰ってきて、考えるともなく考え、そして年が明けたのであった。
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