大沼温泉 函館大沼プリンスホテル

(2010年10月1・2日 1人泊 @6,550円)








大沼温泉 函館大沼プリンスホテル

別寒辺牛湿原でカヌーを漕げなかったので、
フラストレーション…
できればカヌーで湖に漕ぎだし、そこで満天の星空を見てみたい!

真冬の屈斜路湖畔、午前2時の星空は素晴らしかったが、
周りの木々が邪魔で全天が見えず、かつ深夜だというのに寝ぼけた白鳥どもが騒々しく、
ああ…… こういうときに
「星がもっと見られるように、湖にカヌーを出してあげよう」とか言ってくれる気の利いたパートナーが隣にいればねえ…   と思ったのね。

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しかし考えてみたら、

私に必要なのはしちめんどうなパートナーではなく、
星空を見るために、夜カヌーを出してくれるカヌー屋さんなのよ。

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ならばそういうカヌー屋さんを探せばいいのよ~

と、調べまくった結果、大沼公園の
<イクサンダーカヌーハウス>というところで
ナイトカヌーをやってくれることが分かったの!

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矢も楯もたまらずに予約しちゃった。
で、さっそく格安航空券も手配して、今回控えめに2泊3日でカヌーだけ、と思った。

そしたらね~
チケットの手配確認のメールがきて読んでみてびっくり!!
なんと3泊4日の行程で飛行機取ってた。

うーん…… 無意識にいつもの北海道旅行の取り方したんだろねえ…

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まあいいや~ これも何かの縁だろう…(汗)  プリンスホテルも安く取れたし。
というか、カヌーのほかにいい温泉に1泊できるじゃ~ん、と前向きよ。

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函館空港から大沼プリンスホテルまで直行のバスが出てる。
1時間ほどでホテル前に。便利この上なし。日帰りで遊べそう。

2時前に着いちゃったので、フロントで少々待たされる。
お掃除済みのお部屋探して3階となる。
(安いからホントは1階の部屋だったんじゃないかしらね~
チェックインは3時だったんだって。でもいやな顔せずに通してくれた)





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おお~
久しぶりにいい感じのリゾートホテルに宿泊って感じ!
ツインのシングルユースなので、お部屋全体にゆとり。


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ちょっとだけ色づいた木々が見えて、
大きな窓からの景色もよろしくってよ。


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いいじゃ~ん!


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駒ケ岳も見えるしさ~


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やや固めのベッドのコンディションもいいし、薄い羽毛の掛け布団ですごくラク。


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電気ケトルもあるから持参のコーヒーも淹れられる。
ビューローの下にカラの小型冷蔵庫あり。
1階にコンビニがあって、山川牛乳とビールをゲットして入れておいた。


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バスルームじゃなくて外に洗面台がある。


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わりとゆったりめのバスタブ。

食事なしの連泊割引みたいな1泊7,000円という格安料金、そのうえじゃらんのポイント使って1割引き、ここの風呂は以前から入ってみたかったし、
とってもお得感あり。






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空港に着いたとき、函館の市内に行っておいしいケーキとか晩ご飯用のお弁当でも調達してこようと思ったんだけど、あまりにお天気がいいので、これは一刻も早くホテルに行って、サイクリングでもせねば!

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使われなくなったゴルフ場のほうに向かって舗装された道が延びている。ゴルフカートのためらしい。
自転車、1時間500円でホテルでレンタル。

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バリバリ日焼けしそうだけどね。

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初めての栗拾いとかやっちゃったんです~

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イガのトゲトゲに指を刺されたりしながら。

あ~ いっぱいある! 
えー こんなにたくさん落ちてる。
ああ~~~ もったいない!






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だーれもいなくってさ~   暑い日差し、そして秋の風と気配と彩りを満喫~





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汗かいたしね~ 風呂風呂~~~ 地下にある。

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大きめの脱衣所。





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庭に向かって大きく取られたガラス張りの内湯。
塩素入り・循環だけど、わりと熱めのお湯に入ると、ヌルヌル感を感じるお湯だった。

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1人入っていた人が出ていったので、誰もいない露天に。
正面、池。

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よいわよ~

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だれもいないとすごくいいわよ~
あとで気づいたが、ここは反響がすごくて、誰かが話しているとすごくワンワンいってよくないの。

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よく雑誌に載っている写真を見ると前は大沼なのかと思ったんですけど、
ホテルの池だったのでした。
でも自然との調和がいい感じで、けっこう満足です。

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けっこう満足、というのは、やや塩素臭がするしね… お湯の感じはまあそこそこで。
本州のリゾートホテルでこのくらいのお湯だったら二重丸でしょうけど、北海道だしね~

っていうわけで、けっこう満足。


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いいの。 あさってはお湯目当てのいい温泉に行くんだから。
今日と明日はカヌーです!   池の鯉、ボッチャ~ン!

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私の後に1人で入ってきた北海道のおばさんに取っつかまって延々と海外旅行の話なんぞを聞かされ、
やっとこさ上がろうとする私の背後から
「でね、そのあとはショパンの、あれどこだっけ、100年? あそこに行ったのよ」
行った所がショパンの100年とかいう、わけのわからん言葉がトリモチみたいに付いてきたのでした。

脱衣所で再度つかまらないように、ササッと体を拭いて脱兎のごとく逃げる。

基本的に自分の旅行の話と夢の話は、他人が聞いて面白いものではないのだ。






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19時からナイトカヌーですからね、15分前にホテルに迎えに来てくれる。
いや~ 天気いいし、
星、期待できそう!


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そわそわ。

晩ご飯調達できなかったので、羽田で買っておいた小さな肉巻きお握り3個入りのパックを開けてお茶を飲みながら食べる。


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いざ、出発!





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車で5~6分のカヌー小屋に到着後、救命胴衣装着、長靴を借りて履き、
「寒くないですか? 暑かったら脱げばいいから着たほうが」と
ジャケットも着込み……

ランタンの明かりをたよりに木道を沼のほうに歩く。


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ガイドさんに後ろに乗ってもらい、穏やかで風のない水面を滑るように進む。

沼の中ほどまでくると、澄んだ空には天の川が輝き、カシオペアが見え、
天の柄杓が存在を主張し、北極星が分かる。下弦の月はまだ現れず、

「こんなにいい星空はめったにありませんよ。寝て見ますか?」
そのまま後ろに倒れてカヌーの腰掛け部分に寝てみると 
(あー 腹筋弱い人は向いていませんよ。起きるときも手伝ってもらえないし)

壮大な丸い天井にきらめく星々の、その光の中でひそかに息をしている自分の存在が頼りなくも、
しかしこの輝きと共に今を生きていることの喜びを感じるのだった。

とろけるような星空だった。
小島に上陸して、湧き水でコーヒーを淹れてくれた。
こんなところで星を見ながらのコーヒー、おいしい!

そうか~ この星空を見せてくれるための取り間違えチケットだったのか。

カヌーを降りてから「ありがとうございます」とガイドさんに言ったら、
「今日申し込んでくれたので私もこの星空を見られました。私のほうこそありがとうございます」

みんなみんな、ありがとうありがとう~~~





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朝は函館空港で買った駒ケ岳牛乳をゴクゴク。

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今日は9時からカヌー3時間コース、15分前にホテルにお迎え。

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あ、来てくれました!

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大沼駅で若いカップルを乗せて、本日3時間コースは、カップルで1艘、私と後ろにガイドさん、の2艘。

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沼ですからね、浅いところは30cmほど、所によっては2mのところもあるが、おおむね大人は足がつく。
カヌー初めてのカップルも、パドルを指導通りに動かしているうちになんとか進みだす。

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名残りの睡蓮が咲いている。水の上、手に取れる近さが嬉しい。

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小島に上陸の後、先ほど届けてくれた出来立て熱々のピッツアのお昼なんですよ~
この辺の有名な農園のおいしいプチトマトのピッツア。コーヒーも淹れてくれた。


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そしてシイタケのピッツア。タバスコじゃなくて一味唐辛子を渡された。
北海道の人って、なぜか一味好きなんですよね。

おいしい。自然の中で食べると、ひとしお味わい深い。
お水がいいので<MJB>のコーヒーでもやたらうまい。






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あああ~ とっても楽しいカヌーだった。
(今度は… 自分ひとりで漕いでみたい! っていうか~ ひとりで漕ぐぞ~!)


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大沼公園駅とプリンスホテルの間を、無料のバスが何往復かしている。

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バスの時間まで大沼公園を散歩。

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けっこう人がいるのに、深い木々の間の小道はひっそりとしている。
周りを道路が走り、場所によってはそこを通る車の音が聞こえるが、歩いているとそれらの音も遠くなり、森と水の匂いに満ちる。

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小さな丘に登って見下ろしていると、ふいに人声がして真下をグループで歩いて行ったりする。

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沼にあるたくさんの小島をつなぐ橋がかかり、カヌーでその下を通ったことを思い出す。

公園の中にある<千の風になって>モニュメント、って何ですか? と、さきほどガイドさんに聞いたら
その歌を作詞した作家が大沼に別荘を持っていて、ここが気に入って定住したとのことで、
そんなこんなで行政が何のためにかモニュメントを造ったらしい。


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忌憚なく言わせてもらえば、モニュメント = 愚者の塔。 のように私は思える。

いっときの流行り歌の後は、10年後、20年後、そのモニュメントは観光の対象になるのだろうか?
というか… 税金を使ってそれを造り、今、なにがしかの観光の役にたっているのだろうか?
見に行かなかったからもちろん何とも言えない。
もしかしたらすごく芸術性の高い、未来にわたって感動を与える優れた作品なのかもしれない。

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公園前で地図を見て歩きだす人たちは、ぜんぜんそこを目指しているようには見えなかったが。

その作家は大沼を愛しているからこそ定住したのだろうし、同じ金を使うのなら
その愛が反映できるような、そんなきっかけを行政に提案することはできなかったんだろうか…

大沼では年々観光客は減っているという。
かつてのように観光バスで乗り付けて、どどっとやってくる人々はいなくなったらしい。
大沼の人たちは、今後どのように観光客を集めるか、苦慮しているとのことだった。

空港からとっても近くにありながら、こんなに恵まれた自然。
その中の小道を1人で歩きながら、私は考える。

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北海道の小学生20人、東京の小学生20人、そしてドイツのシュタイナー学校の小学生20人を連れてきて、この大沼公園全体を使ってみんなで遊べるゲームを考えてごらん、と言ったら。

子供たちは遊びの天才だ。

それぞれの地域性と発想の違いで、きっとおもしろい結果が出るんじゃないかな?
人々を惹きつけるのはモニュメントじゃないはずで、生き生きと遊んだ子供たちは、再びこの地を訪れたいと思うだろう。子供たちが楽しめることを拡大すれば、大人だって楽しめる。
究極の資源である大沼の自然を、いまこそ新しい発想で活かしてほしいものだ。

そんなふうにゆっくりと歩を進めていると、
私自身、この小道と、この沼と、沼に浮かぶたくさんの小島と、時間どおりに汽笛を鳴らしながら通る列車と、ときどき聞こえる車の音と、不意に現れる人々と、様々な落ち葉とたくさんのドングリと、キノコの向こうに…

まあ自己満足だけどね、やたらめったら面白いゲームを考えついちゃったりしたのだった。

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島を結ぶ小さな橋をたくさん渡る。

「心中天の網島」で近松は、あの世の三途の川に向かう小春と治兵衛の道行に、
この世のたくさんの橋を渡らせていった。

橋を渡る、向こうに行く、という行為には、なにか不思議な感覚が伴い、
私は橋の中央に立ち…

思わず後ろを振り返る。





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さっきのおいしいピッツアを作っているお店をガイドさんに教えてもらって、
3時なのでちょっと早すぎる夕食、かな。本日のプレート、というのを頼みました。


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「けっこう量がありますよ」
「では、少なめで」

まずサラダ。


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うわ! これで少なめ?!

牛肉もおいしかったけど、甘みのあるパプリカや玉ねぎ、トマトやカボチャ、自家製らしいベーコン、五穀米のご飯。
とってもおいしく、大部分完食。


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バスの時間が迫ったので急いでコーヒーを戴き、満足!






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えーっと、これが今夜の晩ご飯かな?

大沼には団子屋が2軒あり、以前からどういう違いがあるのか気になっていたので
両方とも買ってみました。


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右、有名な<沼の家> 370円。
左、マイナーな名前失念 315円。なぜにこんなに値段が違うか? 量は同じ。
3種類入っているのはマイナーのほうだけ。


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うーん…  確かに味は幾分違うけど、それが値段に反映されるようなことはないように思う。

明治からやってるほうは強気に370円戴きます!
昭和からのほうは、うちはまあ後発だから315円でいいです、と、控えめってことですかね。

本日中に食べないと固くなる。
半分残す。







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午後8時頃から11時頃までは、風呂には30足くらいのスリッパがあって、
恐れをなして引き返す。

午前2時に行ってみたら誰もおらず。

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イルミネーションとともに深夜の風呂満喫。

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ひっそりと、露天の湯加減ぬるめで、長湯。なかなかよかった。
しかしこのお湯ではカヌーの疲れは取れないと確信。

ま、いいや、明日のお湯に期待。

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朝は山川牛乳、ゴクゴク。

駒ケ岳牛乳も、山川牛乳も、蓋を取るとそこにクリームが厚く付いていた。





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いや~ いいホテルでした。お安くってよかった。

しかし、親会社がナナメッている昨今、
ハイクラスのリゾートホテルを維持するのは難しいようで、
地下にはカラオケルームやらで賑やか、朝はロビーの脇で海産物売ってたり、
敷地内にはうさぎさんを飼ってたり、スピーカーで<千の風になって>を表で流していたりと、
今後このホテル、どうなるんでしょね、いったい。

送迎バスには私以外2人。
大沼公園駅まで送ってもらう。



さてさて、行くぞ~  今日はいいお湯目指して!









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