川古温泉  浜屋旅館




(2009年10月16日・17日 2人泊 @12,000円・土曜日13,000円)






川古温泉  浜屋旅館

            秋晴れの水上駅に、特急電車は定刻に着いた。

                                   今回も、膝が不安な熟女2人の湯治旅よ。



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しかしタクシーが出払っていて、いっこうにくる気配がない。
土産物店の飼い猫らぶちゃんと、しばしたわむれる。

結局1時間以上待ってのち、やっとこさタクシーに。運転手さんによれば、いつも暇なのに本日なぜかフル回転とのことである。






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峠を越えて、タクシーは舗装された細い道を軽快にひた走る。
宿に行くために造られたような1本道であった。


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バス便がないので車かタクシーのみ。20分ほどで宿に到着。4,700円ほど。


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目の前の川は、上流のダムで放水されない限りとても僅かな水量のようである。

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3時に到着のはずが、タクシー待ちで4時を回ってしまった。
写真右に、小さなフロント。
女将さんらしき女性にエレベーターに案内されて3階に。




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宿のHPから、トイレ付き・新館8畳和室を予約したのに、案内されたのは角部屋・3室もあるお部屋で面食らう。


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8畳和室。


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8畳洋室。冬はコタツかな?


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6畳和室。ここにもテレビが。


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窓の外はたいへんいい景色が広がる。
紅葉はそろそろ始まりだしていた。




洗面台、ドアの向こうにバスルーム。
使わないけど、このバスルームは窓から景色が見える。
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洗面台の下に冷蔵庫。
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                                               トイレを探してウロウロしてしまった。
                                  部屋の中央にトイレがあるという、珍しい造りだったのだ。
                           2家族もしくはグループでもいいくらいの広々とした部屋で、恐れ入る。





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この宿の露天は混浴なので、1階のフロントで女性用湯浴み着を売っている。
650円也でゲット。


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内湯は、女湯、男湯、混浴、と3カ所ある。混浴の脱衣所。
湯治宿なので洗濯機あり。38~39℃のぬるめの石膏泉である。


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どの内湯からも外の通路に出られる。この通路の突き当たりに露天が。
露天の脇の木が黄色く色づき、秋の気配であった。

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かなり大きい混浴露天。
この穏やかな夕暮れ、湯浴み着着用の年配の女性が、ご持参の湯枕で気持ち良さそうに寝ていらっしゃった。

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             通路方向。
    冷えてきた空気がお湯の温かさをより際立たせ、全身をお湯につけた瞬間、何とも言えぬ喜びがあふれてくる。


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   ぬるめのお湯で、わたしたちにはとっても快適で~す。

                                 湯量も豊富で、滝のように上から落ちてくるのが嬉しい。

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            無色透明の石膏泉。38℃。      しかし私はもっとぬるくてもいいくらいなの。

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地下まで降り、エレベーターを出た瞬間、ふっとほのかに香る。
お湯に入ってしまうとあまり感じないが、ときおり微かな温泉臭が鼻をかすめる。


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かはたれ時、みんな心地よくゆらゆらと、至福のひととき。

この宿には、杖をついていたり、エレベーターに乗るときによろめいたりするおじいちゃんたちが来ていて、家族に支えられながら混浴の内湯や露天に一緒に入っていた。

体が不自由になっても、支えてくれる家族と共に温泉に入って湯治できることはある意味幸せなことである。
そしてそんなことが今でもできるこの宿は、関東ではとても貴重な湯治場だと思った。

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混浴の内湯は、底に小石が敷かれている。

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女湯の底には、岩がゴロンゴロンと。これは座るのにちょうどよかった。





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3食付きの湯治料金は通常より安く、私たちはそれでもよかったのだが、
夕食が5時から、つまり通常の客が来る6時までに食べ終える、ということで、それはちょっとのんびりできないな。

というわけで通常のにしたんだけど。


「鍋は、熊鍋です」とご主人もしくは若旦那らしき男性に言われて
「熊?!」


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臭みは全然なく、味噌仕立てでキノコがたくさん入っており、ぜんぜん抵抗なかった。
熊肉をかじってみてすごく硬かったのでそれ以上食べなかったけど、
ほんの少し入っていただけだから、
この鍋は、
まあ話しのタネに、という宿の配慮かな~?


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ナスの煮物。


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柿とナメコのみぞれあえ。


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岩魚のお刺身。とても新鮮。お刺身好きは喜びそう。


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岩魚の卵付き。初めて食べた。思ったより大きく、クセがなく柔らかな皮がプツプツする。


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自家製の生ハム。


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生ハムもおいしかったけど、下に敷かれていた野菜が、
柔らかく甘みに満ちて新鮮で、地の野菜のおいしさにちょっと感動。


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こわ~い顔の岩魚の塩焼き。
焼きたて。あちっ!

メタボでない、ちゃんとした岩魚の味がした。


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ホコホコのおじゃがの入ったビーフシチュー。
特別の味ではないけれど
どの料理も背伸びしない姿勢が好ましい。


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ナメコのたっぷり入った味噌汁とご飯。
デザートはみかんだった。






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宿泊はほとんど湯治の人で占められているようで、早寝・早起き、夜9時ともなればだれもいない。

で、湯浴み着なんぞ、さっさとぬいじまう。





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朝食は湯治の人と同じ時間、8時から。
湯治食との内容の違いは、朝夕とも鍋が付くか付かないか、ということみたい。

やっぱり、湯治食でよかったんじゃないかと思った。朝の鍋は湯豆腐&キノコ。

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女湯の内湯。

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あ、湯枕がある!

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ほんとに久しぶりに湯枕を使ってみた。
ちょっとコツを思い出すのに時間がかかったが、
「う~ん、これよ、これ」という状態になると、全身の力を抜いてユラ~リユラ~リと漂う気持ちよさ。

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露天では気がつかなかったが、瞬く間に細かい泡が付く。
きしみ感を感じる柔らかいお湯で、皮膚に良さそう!  虫さされ痕よ消えろ~~ 消えてくれ~~

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いつでも露天で寝ているおばさんが、もう1人のおばさんと話していた。

「お湯のさ、温度が半端なのよ。もうちょっと熱いか、もっとぬるいかにしてほしいのよ」
(半端な割にはいつ来てもいるのよ、このおばさん)

ある意味 “半端” というのは私も納得できる。


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しかしこのお湯の温度がもっと高くて42℃くらいだったらほかとあまり変わらないし、
私はむしろもっと低いほうがいいと思うんだけど。

35~36℃くらいだったらそれこそ湯枕で2時間くらい揺れていられるのにな~

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そうか! つまり外気温がもっと低いときのほうがいいんだ。
ここは寒い時季はいいかもね~  私には。    湯口下のお湯の中を写してみました。

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不思議な世界ですね~。

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        まったりです。  ペットボトル持って。あるいは雑誌片手に、みんないい時間を過ごします。





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散歩。あの垂れさがった花みたいなものは何? 花? 実?


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そろそろ始まっている紅葉。

ああ…… なるほどね。
先端から紅くなっていくんだ……


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紅葉の見ごろの時季は、見事らしい。あまり知られていない所だけれど、ここは穴場かもね。

見っ~け!!


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近所の人が、山に入って採ってくるんですって。天然の大きなナメコ。


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                         今晩と明日のご飯に出てくるのでしょう。





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川の下流の橋の向こうに、浜屋の別館があり、90歳を超えた大女将さんが切り盛りしているらしい。

タクシーの運転手さんによると
「おばあさんだけどお肌つやつやだよ、毎日温泉に入ってるから。元気だしね~」


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前まで行ってみた。
こぢんまりしたなかなかいい宿で、浜屋からお湯を引いていて、古くからのなじみ客が泊まるそうである。


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栗のイガがたくさん落ちていた。実はなかったけど。

秋だねえ。

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                     落栗の 座を定めるや 窪溜り     井月

                      私もそろそろ窪溜り、探さないとな……





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                  暮れていく山の景色と、冷えていく山の空気は、とてもいい。





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本日はキノコの入った鳥鍋。


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さっきバケツにたくさん入っていたナメコ、そして椎茸、ヒラタケ、エノキなどいろいろ。


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本日も岩魚のお刺身。卵はなし。


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そうしたら「きのう岩魚の卵を出してしまったから、今日は筋子です」って。


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野菜とこんにゃくの煮物。


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エリンギのバター炒め。 おお~キノコ三昧!

好きだわ~!


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揚げたて、八汐マスのフライ。
川魚でも、目先が変わって「おっ?!」っとなるし
そしてとてもあっさりとおいしかった。


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     今日は味噌田楽の岩魚クン。
           これも初めての味。
      山椒がピリッと利いている。

おなかいっぱ~い。おいしかったよ~。

       そして本日はリンゴでした。






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霧が去っていくと、爽やかな高い青空の朝。



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和気あいあいの食堂。なんだか楽しくなってくる。

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舞茸だ~!

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たぶん自家製ベーコン。

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茶碗蒸しの中には、百合根がコロコロとたくさん入っていて嬉しかった。





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目が痛いほど真っ青だよ~~~

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露天から大量にかけ流されたお湯が川に落ちていく。

湯気が上がる……

あの湯気の向こうに、おじいちゃんやおばあちゃんたちが入っている。


「あ~~ぁ」 という幸せな声が、川を渡ってかなり離れた所にいる私の耳にも、
聞こえてくるのであった。





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湯治客が多かったので、料金はそのままで広くて眺めのいい角部屋にグレードアップしてくれたのである。

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水上の温泉街を流れる川のそばの遊歩道。


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水上山荘の露天から眺めた、谷川岳のまないた鞍が、くっきりとよく見えた。






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                                             もし私が生きていたら
                                     15年後でも行ける宿が見つかった。



                                       とっても安心した気分になった。









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